交代に伴う諸作業
2018年7月から来ていただいていた言語聴覚士さんが所属病院を退職されることになり,後任のかたのご指名をお願いしていたが,同病院ではすぐには後任が決まらないとのことで,2021年4月から別の病院の言語聴覚士さんによる訪問リハビリを受けることをケアマネージャさんが手配して下さった。しかし5月になって,その病院では医師の訪問診療(「訪問者への対応」のページを参照)を行わなくなったとの連絡を受け,再度ケアマネージャさんが訪問看護ステーションの言語聴覚士さんを手配して下さり,6月から訪問リハビリに来ていただくことになった。京都市では言語聴覚士の人数が少なくて,ケアマネージャさんはその手配にご苦労されたとのこと。
結局,2021年4月から来ていただいた言語聴覚士さんとは2か月間だけのお付き合いとなったが,ちょうどこの頃は,妻が言語への関心を急に高めていた時期であったように思われる。それまでの言語療法リハビリを受けて簡単な漢字に続き,何とか仮名も書けるようになった妻が,突然私を呼んで彼女のメモを見せ,「消える」の”消”の読みは”き”で,「消しゴム」の”消”の読みは”け”で正しいのかと質問してきた。もちろん私はそのとおりと回答した。(2021-05-29)

6月18日の夕方に新任の言語聴覚士さんによる妻への最初のリハビリが行われた。前任者とは所属機関が異なるため,face-to-faceでの引継ぎ作業は行われなかった。
言語療法のリハビリは身体的な動きが少ないため,これまでキャンツの興味を引くことはあまりなかった(「言語のリハビリはキャンツには難解」のページを参照)が,今回の新しい言語聴覚士さんによるリハビリに対しては,キャンツは長テーブルの上からときどき身を乗り出すようにしてその内容を見ていた。(2021-06-18)

6月から来ていただくことになった言語聴覚士さんは,病院ではなく訪問看護ステーションに所属されているので,既に月の2回の頻度で来ていただいている訪問診療の主治医の診察結果に基づいてリハビリを実行できる(「訪問者への対応」のページを参照)が,同看護ステーションの看護師に3ヶ月に1回の訪問を受ける必要はあるとのこと。介護保険の制度とはなかなか複雑みたい。
そんなわけで,2回目の言語療法リハビリの6月25日には,言語聴覚士さんが看護師さんを伴って来訪され,リハビリの前に看護師さんによって妻の体調がチェックされた。キャンツは初めて会う看護師さんをお出迎え,そしてご挨拶。(2021-06-25)

結局,我が家に来ていただく介護と医療の関係者ぱ次のとおり:
- ケアマネージャ
- 訪問診療の主治医(看護師を伴う)
- 理学療法士および彼が所属する病院の訪問診療の医師(看護師を伴う)
- 作業療法士および彼が所属する訪問看護ステーションの看護師
- 言語聴覚士および彼女が所属する訪問看護ステーションの看護師
言語療法のリハビリの内容は,理学療法や作業療法のそれに比較して,担当者による差異が大きいように思われる。それだけに言語聴覚士さんの頻繁な交代は患者に負担がかかるのではないかと懸念されたが,7月には妻は新しい言語聴覚士さんのリハビリに慣れてきた様子。キャンツも親しげにお出迎えするようになった。(2021-07-02)

リハビリ計画書のレビューとサイン
妻は,平仮名についてはまだときどき間違えることがあるが,漢字の読み書きはかなりできるようになって,訪問リハビリの言語聴覚士さんが用意してきたリハビリ計画書に目を通して,麻痺のない左手でサインを行った。発病前の右手でのサインとはかなり筆跡が異なるが,発病後の活動についてはとりあえず左手でのサインで対応している。

妻がこのサインをした時,文字を書きながら言語聴覚士さんと話をしていたことに,言語聴覚士さんは気付いて,そのような並行処理ができるようになったことを評価していた。(2022-07-08)
その時の言語リハビリで使われた語想起の教材テキストに書かれた「明るい」の読み(あか)を見て,妻は以前に自身がメモ帳に書き込んだ「明らか」の読み(あき)の記載を探し出し,どちらも正しいのかを質問してきた。それで「明」の訓読みには,動詞,名詞,形容詞,形容動詞によって異なる読み(あ),(あか),(あき)があることを説明。


妻は脳出血で損傷した脳の言語の領域を修復するために,小学校レベルの漢字をかなりのスピードで復習している様子。漢字に音読みと訓読みがあることは了解しているが,それらにさらに複数個の読みがある漢字について,手こずっている。しかしランダムに書き込んだ大量のメモ帳から該当部分を探し出す作業はかなり手慣れている。(2022-07-08)
次の交代までのブランク期間
その後,言語聴覚士さんの交代がもう一回あったが,同じ看護ステーションの中での交代であったので,リハビリのやり方は継承され,妻への負担はあまり感じられなかった。しかし後任の言語聴覚士さんの準備の都合で,約1か月のブランク期間が生じた。
それでその期間の直前に3回分の自主トレ用の教材(助詞と文作成に関する練習問題)をいただき,「予め関連の文が示されると言葉を思い出し易いようなので,その特性に合わせた教材を用意しました。」との説明を受けた。妻は直ちに3回分の問題を仕上げて,後任の言語聴覚士さんによる初回のリハビリの際にそのレビューを受けた。(2022-04-22)

