身体機能の急な回復

理学療法リハビリ(PT)を見続ける リハビリ
理学療法リハビリ(PT)を見続ける

脳出血後遺症で麻痺が残る妻の右脚が,2021年の3月頃からそれまでになかったような回復傾向を示して,本人が「何かヘン,治ってきてる」と言うに至った。この変化は,訪問リハビリの理学療法士さんや作業療法士さんも認めている。リハビリ作業をじっと見続けるキャンツもそれに気付いていたみたい。

下記の図は,リハビリクリニック(京都大原記念病院グループ)のパンフレットに示されたリハビリの効果を示すグラフである。妻の最近の右脚の状態を見ていると,生活期における身体機能の回復は,そのグラフに示されるような緩やかな増加が継続するのではなく,急に変化率が高まる時期があるように思われる。グラフ上に手書きでそのカーブを追記してみた。(2021-05-05)

リハビリによる身体機能回復のカーブ

生活期のある時期に身体機能が急に回復するのは,キャンツのセラピーの効果と思いたいが,それだけではなさそうである。いずれにせよ,リハビリクリニックのパンフレットには生活期にも急に回復することがあるような記載が望まれる。それによって,リハビリを受ける患者のモチベーションはかなり高まるであろう。

身体機能の回復に同期するように,言語機能の回復も認められた。3月のある朝に彼女が麻痺はないが利き手でない左手で書いたメモは,単語ではなく文になっていた。私が記憶する限り,その前日まではメモに書かれる内容はいつも単語だけであった。(2021-03-28)

初めて書いた文
初めて書いた文

GW中の今朝も妻の歩行自主トレに付き合いながら,「毎日同じことの繰り返しではあるが,1年前のこの時期の歩行自主トレの内容とはやはり少し違うな」と思う。

脳出血後遺症の生活期における身体機能の回復への変化は,ある日突然現れるようで,たとえば脚のある箇所(たぶん筋肉)を指して「ここ,何かヘン,治ってきてる」と言う妻の指摘は,それ以前には感じなかったその時の状態変化を伝えている。だからこそ,それまでの障害の状態に合わせて慣れてきた歩き方をしていると,突然回復した脚の機能に適合できず,歩行が不安定になって,転倒したりする。

しかし身体の一部に突然現れる回復への変化を,本人の指摘の前に確認することはかなり難しい(それができると,介護し易いのだが)。それは,毎日繰り返される患者の生活動作には明示的に現れないような僅かな変化であって,日常の不規則な擾乱要素による変化に隠されてしまう。

たとえば脚のある箇所が治ってきた感じ(歩き易くなった感じ)は,微妙に歩幅や歩行速度に影響するはずではあるが,それを測定しようとしても,歩行中に本人が何か(ネコ等)に注目したり何かを思い出したりすることによる歩行状態の変化に埋もれてしまう。それくらい僅かな変化なのである。しかも僅かな変化は,予め着目しようとした歩幅や歩行速度ではなく,歩行のために振り出す脚の外側への揺れに現れたりする。

これまで,突然現れるそのほんの僅かな回復への変化を,数値化した測定データから検出しようと色々試みたか,なかなか難しく,妻の行動を細かく観察している私の記憶,および妻との会話等のコミュニケーションによって把握せざるを得なかった。しかし言語障害があると,会話による情報収集はかなり制限される。言語障害の状態も回復の対象であり,その変化もある日突然,僅かに現れる。(2022-05-04)

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