言語リハビリの自主トレ(子供用学習ツールの利用)

カラーパソコンスマートの箱に乗る グッズとウエア
カラーパソコンスマートの箱に乗る

子供用学習ツール

言語障害に対するリハビリを続けている妻が,簡単な言葉は思い出したけど「ちょっとむつかしいと『何だっけ』となる」「ホントに治るかな」などと言って,落ち込むことがある。そんな時,2017年末の入院中に病院の言語聴覚士さんから勧められて購入し,病院内での言語リハビリでも使っていた子供用学習ツールのバンダイ「カラーパソコンスマート」をもう一度使ってみたいと言ってきた。

子供用学習ツール「カラーパソコンスマート」
子供用学習ツール「カラーパソコンスマート」

妻は退院してWindowsのサインインパスワードを思い出してからは,発病前に使っていたパソコンを使用してきた。その利用形態は,インターネット環境に置かれたコンテンツのニュースやドラマを見るような受動的な利用がほとんどで,文字入力を伴うような能動的な利用はしていない。そのような利用をしながら,画面に表示される文字や言葉をピックアップして,その読みを私に確認するという言語の自主トレを続けてきた。

しかしそろそろ能動的な文字入力をやってみたくなり,入院中のリハビリで使っていた子供用学習ツールで,まずキー入力を復習することを思いついたみたい。

妻が発病前に使っていたパソコンを使い始めた段階で,私は妻が「カラーパソコンスマート」を使うことはもうないだろうと思い,それを処分することを考えたことがあったが,処分しなくてよかった。納戸の奥に箱に入れてしまってあった「カラーパソコンスマート」を取り出して,動作を確認して,妻に使ってもらっている。

カラーパソコンスマートを使う
カラーパソコンスマートを使う

脳出血で損傷した妻の脳における記憶の回復過程では,とつぜん過去のある事象を思い出し,それに関連する物を見たり触れたりすると,連想が広がるように周辺の記憶が戻ってくるということがあるように思われる。

キャンツも,派手な色の箱を見て,何となく「これ,見たことある」と言いたげなそぶり。

「これ,見たことある」のそぶり
「これ,見たことある」のそぶり

妻との会話の中で,彼女が望んでいる物が「カラーパソコンスマート」であることを特定することは必ずしも容易ではなかった。彼女も私もその正確な名前は忘れていた。彼女がメモ用紙に「あいうえお」と書くので,言葉に関連する物であることは分った。次にそれは,書籍か,CD/DVDか,アプリケーションソフトか,パソコンか,オモチャか,新しく買うものか,既に買ったものか,と聞いていって,既に買ったオモチャであることに絞り込み,ようやく「カラーパソコンスマート」にたどり着いた。(2021-08-07)

妻がメモ用紙に書いたメモ
妻がメモ用紙に書いたメモ

言葉で自身の思いを表現することに困難を感じた時,妻はメモ用紙に絵を描くことを試みたことがあるが,どのような思いに関しても円とか矩形のような単純な図形を描くだけで,思いを表現することはできなかった。自身の思いを言葉に構成して文字や音声にレンダリングする(文字を書いたり,しゃべったりする)ことが難しい言語障害を患う脳は,自身の思いに関連する画像を想起してそれを絵としてレンダリングすることもかなり難しいのではないかと思われる。

妻がメモ用紙に描いた図形
妻がメモ用紙に描いた図形

しかし聞いた言葉をそのまま繰り返ししゃべることができるのと同様に,見た絵をまねて描くことはできる。それで,おそらくレンダリング以前の情報構成機能に問題があるのであろう。

ジェスチャによる思いの表現についても同様。入院中や退院直後は,何を表現しようとしても同じジェスチャ(手先を上下するだけ)になっていた。ジェスチャも言語であることを再認識。しかし最近は,かなり普通の(日本人の)ジェスチャができるようになってきた。(2021-08-13)

日本語文字入力

ふと気が付くと,妻が2台のパソコンを同時に使っている。1台は言語聴覚士さんから勧められたバンダイの子供用学習ツール「カラーパソコンスマート」,もう1台は発病前から使っていたマイクロソフトのノートPC「Surface Pro 2」(「言語リハビリの自主トレ(漢字の読み)」のページを参照)。キー入力の操作方法等を思い出そうとして「カラーパソコンスマート」を操作しながら,「Surface Pro 2」の画面に表示される文字や言葉を見て,必要に応じてその読みや意味を私に確認するためにメモ用紙に書き写す,という平行作業を実施している。まだ右手の機能回復が不十分なので,2台のパソコンを操作する左手がかなり忙しそう。(2021-08-14)

2台のパソコンを同時に使用
2台のパソコンを同時に使用

その後,妻が操作しているPC画面をみると,日本語文字入力が行われていて,驚いた。これまで彼女ができる文字入力は,サインインパスワードの数字だけだったハズなのに,いつのまにかローマ字入力で日本語文字を入力している。子供用学習ツールのバンダイ「カラーパソコンスマート」を使って練習した成果なのかな。

発病前に彼女が通常使う日本語文字入力は仮名入力であった。脳出血後遺症の影響で仮名の(左手での)筆記には未だに間違いがあり,クリアファイルに入れたひらがな表を参照しながら筆記することがある。しかし漢字と数字の筆記については,かなり正確に実行できる。最近,彼女が自身の心覚えのために新聞のテレビ番組表にメモした文字を見ると,漢字と数字だけであった。そのような仮名に対する苦手意識がローマ字入力を選ばせているのかもしれない。(2022-06-11)

クリアファイルに入れたひらがな表
クリアファイルに入れたひらがな表
新聞のテレビ番組表にメモした文字
新聞のテレビ番組表にメモした文字
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