家事への参加復帰に向けてゴミ集め

坐った姿勢でゴミを袋に移す リハビリ
坐った姿勢でゴミを袋に移す

早く家事に参加復帰したいとの妻の要望に応えて,3月9日の作業療法リハビリでは,彼女の右上肢の機能回復状態で可能と思われる家事作業を検討し,まずゴミ集め,つまり宅内数ヵ所に置かれたゴミ箱の中のゴミをゴミ袋(家庭ごみ収集用指定袋など)に入れる作業をやってみることにした。

ゴミ袋には取っ手が付いているので,まだ掴む力が不充分な彼女の右手でも取っ手を指に引っ掛けて持ち運べることを確認。左手で杖をつきながらゴミ箱まで移動し,作業療法士さんの指導を受けながら左手でゴミ箱を持ち上げて,何とかゴミをゴミ袋に移すことができた。しかしまだぎこちなく,さらに練習が必要。

ゴミ袋の取っ手を右手の指に引っ掛けて運ぶ
ゴミ袋の取っ手を右手の指に引っ掛けて運ぶ
ゴミをゴミ袋に移す
ゴミをゴミ袋に移す

この作業実施の要点は,彼女が安全に移動できる場所にゴミ箱が置かれていること。ゴミ箱って目立たず邪魔にならない場所に置くことが多いので,彼女が慣れるまでは,その設置場所の見直しが必要。(2023-03-09)


その後も家事への参加復帰に向けて,このゴミ集めの自主トレを毎日実施している。しかし妻の現状の身体能力では,次の動作がなかなか大変であることが分かってきた。

  1. 立った姿勢で腰を屈めて床の上のゴミ箱を持ち上げる。
  2. 立った姿勢のままゴミ箱の中のゴミを袋に移す。

それで(椅子の近くの)ゴミ箱を台の上に載せて持ち上げ易くしたり,ベッドサイドのゴミ箱は廊下側に移動して,ベッドに座った姿勢でゴミを袋に移せるようにした。その結果,ゴミ箱が部屋の中で大きな顔をしはじめた。(2023-03-11)

ゴミ箱の位置を高くし,椅子の直ぐ後ろに置く
ゴミ箱の位置を高くし,椅子の直ぐ後ろに置く
ベッドサイドのゴミ箱は廊下側に移動

妻は作業療法リハビリの自主トレとして,ゴミ集め(数か所のゴミ箱のゴミをゴミ袋に集める)の作業を継続しているが,3月19日の夜からその作業中には杖を使わなくなった。杖なしでの短距離歩行が楽になったことに加え,作業中に杖がゴミ袋に接触して作業の邪魔になることがその背景にある。(2023-03-19)

杖を使わずにゴミ集め
杖を使わずにゴミ集め

これまでにも杖なし歩行に挑戦したことはあった(「杖なし歩行への挑戦」のページを参照)が,3月15日の夜には,突然妻が「もう(杖は)要らないかな」と言って,杖を持たずに廊下を10メートルほど歩いてみせてくれた。歩幅はいつもより狭いが,特によろけることなく歩けた。(翌朝,妻の右脚は幾分疲れ気味。) 倒れそうになったらすぐに支えられるように,私が彼女のすぐ後ろを歩いて転倒に備えていたので,その時の様子を撮影する余裕はなかった。3月20日になって,妻が杖を持ち上げたまま歩く姿を撮影。(2023-03-20)

杖を持ち上げたまま歩く
杖を持ち上げたまま歩く

同様に家事への参加復帰に向けて,次の活動も開始している。しかしこれらは,立っている時間を長くすると共に,歩く距離をなるべく長くすることが主眼であり,理学療法の自主トレに近い。(2023-03-11)

  1. コーヒを飲み終えた後,コーヒカップを流しまで運び,水で簡単にゆす(濯)ぐ。
  2. 飲み終えたドリンク(R-1等)のボトルをプラスチックゴミのゴミ箱まで運んで,そこに廃棄する。
コーヒーカップをゆす(濯)ぐ
コーヒーカップをゆす(濯)ぐ
プラスチックボトルを廃棄する(杖には頼っていない)
プラスチックボトルを廃棄する(杖には頼っていない)

妻はその後も,飲み終えたドリンクのボトルをゴミ箱まで運んで,そこに廃棄する作業を自主トレとして実施しているが,麻痺のない左手で杖をつきながら,ボトルも左手で掴んでいた。しかし右手の指に力を入れられるようになってきたので,本日から右手でボトルを掴んで運ぶトレーニングを開始した。(2023-03-14)

右手でプラスチックボトルを掴んで運ぶ
右手でプラスチックボトルを掴んで運ぶ

麻痺が残る右手でボトルを掴んで運ぶことはできるようになったが,右手を開いてボトルをゴミ箱に落とすことはまだできず,杖を握っている左手に持ち替えてゴミ箱に廃棄している。

そこで3月30日の作業療法リハビリでは,右手で掴んだプラボトルを放すトレーニングを実施した。作業療法士さんは,手首を動かして指を開かせること(テノデーシス)を試みるが,まだ親指を開く力が弱い。(2023-03-30)

右手で掴んだプラボトルを放すトレーニング
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