回復の様子は指数関数ではない
「モグラも出るが右上肢の動きも活発化する」に示した状態は,右下肢の動きの活発化をも含めて,その後も続いている。モグラ叩きのモグラに似た現われ方をする歩行阻害要因は,右足親指の爪の先(左側)が割れたり,左肩と左体側の筋肉が痛んだり。それでも妻は洗い物をしながら,下図のように左手で右手を示して「ここが変ってきている」と呟く。(2025-08-14)

「身体機能の急な回復」のページも示したように,脳出血後遺症の回復って,最終回復状態Fに至るまでの時間tに関する変化が時定数τでFに漸近する指数関数
f(t) = F(1-exp(-t/τ))
で表されるような単純なものではない。リハビリクリニックのパンフレットは指数関数に似た回復曲線でリハビリの効果を示しているが。
妻の様子を見ていると,回復期に大きく変化したことは確かだが,生活期に入っても顕著な回復が続くことがあり,微視的には後退する(モグラが暴れる)こともある。(2025-08-14)
右足親指の爪の先(左側)が割れる
妻の右足親指の爪の先(左側)が割れた(下図左)ので,その部分をカット(下図右)した。出血はなかったが,少し痛むと言うので,夜の歩行自主トレは歩行距離を短縮。原因は,トイレの段差の角にぶつけたことと思われる。(2025-08-11)

次に示すとおり,これまでにも同じ箇所を傷つけたことがあった。
(1) 右足の親指の爪左側がときどき傷つくことがあった。…段差の角が,歩行時の右足の振り上げが不十分であると,親指の爪左側にぶつかってそこを傷つける…(「トイレ等の障害者対応」を参照)。(2020-06-29)
(2) 段差の角に右足の親指の爪の先(左側)が当たって割れ,少し出血した(ブログ「右脚の回復とそれに伴うトラブル」の節「右足の親指の爪の先」を参照)。(2024-05-08)
今回は,巻き爪を防ぐために親指の爪をスクエアカットしているので,爪の先(左側)が上記2例の場合より幾分伸びていてぶつかり易くなっている。(2025-08-11)
翌日に来られた訪問看護師さんに上記の内容を伝え,爪の状態をチェックしていただいた(下図参照)。相談の結果,妻の右足親指の爪は巻き爪になり易い形状であり,しかも爪が薄くて傷つき易い特徴があることを考慮して,これまで訪問看護師さんが行ってきたスクエアカットを心持ち短くすることにした。(2025-08-12)

左肩と左体側の筋肉が痛む
8月11日の朝の歩行自主トレで,妻は「(右脚が)急に(回復に向けて)変わってきて,(歩き方が)分からない。こんなんでいいのかな」と言いながらゆっくり慎重に歩く。いつもは8~9分で歩く廊下10往復を12分かけて歩いた。右脚の状態の急な変化の影響かどうかは明らかでないが,彼女は歩きながら左肩と左体側の痛みを訴える。しかし私が後ろから見る限り,綺麗な歩容(下記の写真左)で歩けている。(2025-08-11)
10時から始まったリハビリで,理学療法士さんは妻の左肩と左体側に対して集中的にマッサージ(下記の写真右)を施した。さらに妻の右足首のストレッチを実施して,動く範囲がかなり広がってきたことを確認していた。(2025-08-11)

8月14日のリハビリでは作業療法士さんは,11日から始まった妻の左肩と左体側の痛みを,杖を突いてよく体を動かしていることによる筋肉痛と診断して,それらの筋肉をほぐす次のマッサージとストレッチを実施した。
特に(2),(3)はセルフストレッチとしても行うことを妻に指示。これらのリハビリの直後の歩行では,左肩と左体側の痛みがかなり軽減されていることが確認された。(2025-08-14)
(1) 右向きに寝て(右側臥位で)左体側を下から肩までほぐす(下記の図左を参照)。
(2) 上向きに寝て(仰臥位で)左手を上に伸ばす(下記の図中央を参照)。
(3) 座位で左肘を伸ばして右に倒す(下記の図右を参照)。

右下肢の動きの活発化
妻は右の足先・すね(脛)・膝が発病前の状態に近づいている変化を感じて,しきりにその付近を触りながら(アイキャッチの写真を参照)「そうだった」と言っている。(2025-08-09)
その日に彼女は,下図のように右足の親指と人差し指とで座布団を掴んで動かせるようになったと言って,喜んでいる。6月には両足の指で掴んでいた(「梅雨の季節の不調とその回復」の節「右足親指の変化」を参照)が,本日は麻痺が残る右足の指だけで掴めるようになった。お行儀の悪いつまらん動作ではあるが,妻を介護している私にとっては嬉しい回復。(2025-08-09)

歩行器のバック(後ずさり)に伴う筋肉痛
8月15日に妻は体調がかなり良かったようで,朝の歩行自主トレは廊下を12往復し,昼は11往復目を足首サポータを着けずシューズも履かずに素足のまま(下図の写真左を参照)玄関まで歩行器を使って移動した。玄関から廊下まで戻る際に歩行器をバックさせたが,その時右足の中指に歩行器の右後輪が当たり,痛みを感じた。特に傷はなかったが,夜になって右太腿内側の筋肉に強い痛みを感じて,夜の歩行自主トレは廊下4往復に止めた。(2025-08-15)
右太腿内側の筋肉は以前ほど頻繁ではないが,ときどき痛んで彼女を悩ませている。その夜に廊下4往復を終えた時の筋肉痛はこれまでの痛みよりかなり酷かったようで,彼女の頭はそのことでいっぱいになっていて,「そこ,痛いこと多いな」と言った私の言葉は全く聞きとれていないようだった。
歩行器の右後輪が右足中指に当ったことが右太腿内側の筋肉にどのように影響したかは分からないが,歩行器の後輪は向きが固定している(キャスタではない)ので,後ずさりは決して楽ではなく(「歩行器のハンドル操作」の節「右手を意識した歩行器の扱いに関する作業療法リハビリ」を参照),右太腿に何等かの負担がかかったことは考えられる。(2025-08-15)
翌日の朝にはこの右太腿内側の筋肉痛は治っていて,妻は歩行自主トレで廊下を10往復しながら,彼女がその原因と考えている歩行器の右後輪と右足中指との接触について説明し,再現(下図の写真右を参照)してくれた。(2025-08-16)

今回の件で妻は下記内容を確認した。
(1) 裸足での歩行器使用時には,足元に注意。
(2) 歩行器のバック(後ずさり)はなるべく避ける。

