屋外歩行トレーニングの変遷

近所の地蔵までプラスチックサポータを着け一本杖をついて歩く リハビリ
近所の地蔵までプラスチックサポータを着け一本杖をついて歩く

屋外歩行の経緯

妻は2023年4月頃から感じられるようになった身体のあちこちの筋肉の回復感ラッシュのおかげで,気持ちがポジティブになり,もう少し治ってきたらやりたいと思う課題が増えてきた(「回復感ラッシュ」のページを参照)。それらのやりたいことを実現するための必要条件が屋外歩行である。

それまでにも屋外歩行については,右脚の回復の状況に合わせて,さまざまなトライを行ってきた。

2018年の退院直後は,長期の入院生活の反動からか,妻は屋外に出たい気持ちが強く,車椅子に乗って近所の公園まで行き,そこで装具を着けて歩行練習をしていた。その後,装具に慣れてくるとなるべく遠くまで歩きたいという要求が強まり,近所のレストラン(「外に出たくて近所のレストランへ」のページを参照)や寺院に装具を着けて杖を突きながら歩くことに挑戦した。

しかし右脚の回復が進むと,その状態に合わせて装具/サポータを替え,歩き方も変えていく必要に迫られ,歩行距離をのばして外出することより,日々の右脚の変化に合わせた歩き方を習得することに妻の関心が向うようになり,特に回復状態の変化が頻繁になると屋内での歩行練習がほとんどになった。

新型コロナウイルスへの感染予防と,ちょうどその頃に本格化した近所のビル工事による路面の乱れも,屋外での活動を避ける要因となった。

このような屋外歩行トレーニングに関する主なトピックを以降にまとめる。

**** 参考 ****
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は, 2019年12月初旬に中国の武漢で感染者が報告されてから, わずか数カ月の間に世界的な流行となった。わが国においては, 2020年1月最初の感染者が確認された後, 何度も感染のピークを繰り返した。

2018年(退院した年): 屋外への意欲が高い

(1) 退院後初めて公園へ(2018-03-17)
サクラの蕾が大きくなりつつある高瀬川沿いの公園まで車椅子で移動し,公園内を歩行練習。納品された直後のプラスチック装具を着け,四点杖(ワイド)を突いて歩く。

高瀬川沿いの公園まで車椅子で移動し園内を歩行

(2) GW中は近所の公園へ(2018-05-04)
GW中は近くの公園に毎日通って歩行練習。路面の乱れのある道路は車椅子て移動し,路面の乱れの少ない公園内を,インソールをプラスチック装具の底部に装着して,四点杖(ワイド)を突いて歩く。

プラスチック装具を着けて近所の公園内を歩く

(3) 狭い道路で歩行練習(2018-06-27)
気温が高くなってきたので午前中に(レイヤードシャツとテーパードパンツを着用して)屋外の歩行自主トレを実施。非耐震ブロック塀が続く狭い道路を四点杖(スリム)を突いて歩く。

狭い道路で歩行自主トレを実施

(4) 理学療法士の指導を受けながら屋外を歩く(2018-10-19)
10月11日の全身痙攣(「病的反射と全身痙攣」の節「全身痙攣」を参照)の影響がほぼなくなったので,訪問リハビリの理学療法士の指導を受けて,屋外の歩行練習を行った。月末で脳出血の発病後ちょうど1年になり,後遺症は回復に向ってはいるが,脳神経系の回復は非常に遅いため,妻は苛立っている。

理学療法士の指導を受けながら屋外歩行

(5) 横断歩道を渡りきる(2018-12-02)
11月までは杖をついての歩行では青信号の時間内に交差点を渡り切れないので,横断歩道は車椅子を使って移動していた。12月になって妻は河原町通りの交差点の横断歩道を杖をついて渡ることに挑戦し,何とか渡りきることができた。そして五条大橋までの散歩を楽しんだ。

(6) 初めての外食(2018-12-11)
妻の発病以来はじめての夫婦での外食を楽しんだ。とはいっても,近所の定食屋(自宅玄関から300m)でのささやかな夕食(「外に出たくて近所のレストランへ」のペーシを参照)。私が作る珍奇な料理に妻がすっかり飽きてしまったという現実的な背景はあるが,四点杖(スリム)を突きプラスチック装具を装着して比較的長い距離を歩けるようになったこと,社会生活への復帰の気分が高まったことがこのチャレンジを可能にした。

発病以来はじめての外食

(7) 一本杖を突いて歩行自主トレを実施(2018-12-23)
理学療法士さんから一本杖のトレーニングを受け,さらに屋外での歩行自主トレを継続して,近所のドラグストアまで(自宅玄関から160m)車椅子なしで往復できるようになった。

一本杖を使った屋外での歩行自主トレ

2019年(退院の翌年): 屋外歩行距離を伸ばす

(1) 世継ぎ地蔵に初詣(2019-01-01)
妻とともに世継ぎ地蔵(塩竈山上徳寺)に初詣。そこは,妻が杖をついて徒歩で行くことができるロケーションという検索条件で選んだ初詣先で,自宅からの距離は200m。こんな検索条件で解があるのは,京都ならではのことかもしれない。そこで,厄除ほうづき茶をいただいた。

近所の世継ぎ地蔵に初詣

(2) 携帯用の椅子を持って妻の後ろを歩く(2019-01-14)
妻のリハビリへの意欲が高まり,屋外歩行の自主トレとして市内を杖をついて歩くことが増える。その頃京都で開催された全国女子駅伝をテレビで見ていた(「テレビのリハビリ効果」の節「スポーツ中継の観戦」を参照)妻が,ランナー達に影響されたのか,急に外に行きたいというので,五条通をしばらく歩いた。

しかし妻の歩行はまだ不安定で転倒の不安があり,足の筋肉が突然痛くなったりすることがあるので,私が彼女の後ろについて歩く。車椅子を持って後ろを歩くことはあまり楽ではないので,携帯用の軽い椅子(釣りをする人が利用する椅子らしい)を持って歩くようになった。

携帯用の軽い椅子

(3) 雪道を歩くことに挑戦(2019-01-27)
京都市内では1月26日午後から降り出した雪が,夜になっても降り続いていた。妻は,この機会を利用して雪の夜道を杖をついて歩く練習に挑戦したがったが,危険なので玄関から数十メートルの範囲に限定してトライ。

雪の夜道にトライ

(4) 理学療法士さんと道路を歩く(2019-06-20)
好天に恵まれたので,妻のリハビリを担当する理学療法士さんの指導を受けながら,妻は30分ほど市内を歩く。まだ右足首にプラスチックサポータを着け,杖(一本杖)をついている。「きれいに歩く」を目指して屋内で練習してきた成果を,道路での歩行に適用。

理学療法士さんと道路を歩く

(5) 公園(2019-09-16)
ようやく少し気温が下がったので,久しぶりに妻を連れて,ヒマワリが咲く近所の公園まで散歩。気温が高すぎると脳に悪い影響があるらしく,猛暑の時季には屋外散歩を控えるようにと理学療法士さんから指示されていた。

(6) ショートブーツで屋外(2019-10-13)
妻は装具を着けずショートブーツを履いて(「装具/サポータの変遷」の節「ショートブーツ」を参照),訪問リハビリの理学療法士さんの指導を受けながら,屋外での歩行,特に段差の昇り降り(「階段の昇り降りは健足先行・病足追従」のページを参照)を練習している。装具による固定がないため,麻痺が残る右足首が,段差を降りる際に内反(足裏を内側に向ける)すること以外はほぼOKで,少しずつ歩行距離を伸ばすことを指示された。

ショートブーツを履いて段差を昇る

(7) ショートブーツでコンビニ(2019-11-10)
右足歩行補助の装具を着けず,通常のショートブーツを履いて歩く練習を先月から屋内で始めていたが,今日はコンビニまでその状態で道路を歩いた。心配された内反(足裏が内側に向く)によって歩きにくくなることもなく,無事帰宅。帰宅後には,私が彼女の右足をマッサージ。

ショートブーツを履いてコンビニへ

2020年(コロナの感染拡大): 内反サポータを着けて屋外歩行

(1) 内反サポータで公園(2020-07-06)
本日の京都市内は雨と風が酷いが,昨日(7/05)は晴れていたので,妻のリハビリのために近所の公園まで行ってきた。プラスチック装具を付けた状態では,これまで何度も行った場所だが,今回は装具を着けず,スニーカの中に足首の内反サポータを装着(「装具/サポータの変遷」の節「足首の内反サポータ」を参照)。気温が上ってきているので,理学療法士さんの勧めに従い,屋外はマスクなしで行動。公園で遊ぶ子供たちもほとんどマスクなし。

(2) 屋外歩行の自主トレを再開(2020-09-20)
真夏の間は中止していた妻の屋外歩行の自主トレを先週から再び開始した。今日は,既に何度も訪れている近所の世継ぎ地蔵にお参り。

世継ぎ地蔵にお参り

理学療法士さんの指示に基づいて,麻痺が残る妻の右足には,金属装具,プラスチック装具,ショートブーツ,スポーツケアの内反サポータを順次使ってきた。今年の6月頃からは,内反サポータを付けてスニーカを履いている。軽量で背屈を妨げないという点で優れているが,妻の足にカスタマイズした装具ほどには内反を防げず,帰宅してから右足首にロキソニンゲルを塗った。

(3) 100円ショップでショッピング(2020-09-21)
本日の妻の屋外歩行の自主トレは,100円ショップでショッピング。近所の店ではあるが,彼女は久しくここに来ていなかったので,並べられた商品の内容が微妙に変わっていて面白いらしい。

100円ショップでショッピング

記憶を辿って以前の商品との比較をすることが,脳のリハビリにもなっているような気がする。

彼女が以前に見て彼女の頭に記憶された画像を再現する機能は,発病前より高まっているような気がする。手足の動作や言語のように脳出血によって損なわれる機能は多いけど,逆に強化される機能もあるのかな?

(4) 国道1号の横断歩道を渡る(2020-09-23)
天気がいいので,本日(9/23)も妻の屋外歩行の自主トレを継続。国道1号の歩道と横断歩道を歩く。この横断歩道を何とか時間内に渡りきれた。理学療法士さんの勧めに従い,現在も屋外はマスクなしで行動。

(5) 歩行可能な距離を伸ばす(2020-09-26)
麻痺が残る右足にスポーツケアの簡単な内反サポータ付けた状態で,屋外歩行の自主トレを行い,妻の歩行可能距離は伸びている。しかし理学療法リハビリでは,さらに望ましい歩行時の姿勢を維持するように,歩行トレーニングが続けられている。

内反サポータ付けた状態で歩行距離を伸ばす

(6) 狭い道では車は最徐行(2020-09-27)
車の往来が少なくなる週末には,歩道がない一方通行の道に出て,屋外歩行の自主トレを行い,狭い道が多い京都市内の道路環境への慣れを図る。たまに入ってくる車を妻が怖がるよりも,杖をつきながら危なっかしく歩く妻を車が怖がって最徐行する。そんな車のドライバに対して,妻に付き添って歩く私が思わず会釈してしまう。

歩道がない一方通行の道を歩行自主トレ

その途中で急に雨が降り出したので,急いで帰宅。このように予定外のこと,急ぐことがあると,理学療法士さんが指導した「きれいな歩き方」がなかなか実行できなくなる。

(7) 再び世継ぎ地蔵に詣でる(2020-10-04)
今日も妻に付き添って,世継ぎ地蔵(上徳寺)に行ってきた。いい季節なので理学療法士さんから強く勧められている屋外歩行の自主トレ。世継ぎ地蔵は近所ではあるけど,国道1号の横断歩道を渡らなくてはならず,杖をついて歩く妻にはちょっぴりハードなトレーニング。

帰宅すると,妻は少し汗をかいていた。シャワーを浴びるほどのことはないので,濡れタオルで身体を拭いて,屋外歩行の自主トレを完了。

再び世継ぎ地蔵に詣でる

(8) スーパーの新店舗に行ってみる(2020-12-02)
妻が部屋の窓から外を見て,先月まで工事中だったフレスコ(京都のスーパー)の新しい店「五条大橋店」がオープンしていることを確認。「行ってみたい」と言うので,屋外歩行練習を兼ねてさっそく行ってきた。

やりたいこと,行きたい所が増えてきたのは,脳出血後遺症の回復過程としては望ましいこと。しかしまだ彼女の動きには私の全面的サポートが必要なので,私の介護作業は増加中

(9) コンビニで週刊誌を買う(2020-12-17)
今朝の京都市内の天候は,雪のち晴れ。雪が積もることはなかったが路面が滑りやすいので,妻の屋外歩行自主トレは近所のコンビニまでとして,そこで週刊誌を購入。週刊誌は,彼女の言語リハビリにおけるフリーディスカションのトピックを提供する(「言語リハビリでの週刊誌の利用」のページを参照)ために用いる。

(10) 弾性包帯を巻いて屋外歩行(2020-12-19)
妻は,介護用のプラスチック装具やスポーツグッズのサポータを使わず,右足首に弾性包帯(「装具/サポータの変遷」の節「テーピングと弾性包帯」を参照)を巻いただけでスニーカを履き,屋外歩行に挑戦。路面の凹凸にも充分対応できることを確認。

トレーナズボンの裾がボロボロになっているが,もともと裾に入っていたゴムがリハビリに不便なので,理学療法士さんの指示で私がカットし裾上げした。 つまりボロボロはNikeの縫製の問題ではなく,私の手縫い技術がpoorであったことによる。

弾性包帯を着けて屋外歩行に挑戦

(11) マンションの玄関の段差でバランスを崩す(2020-12-26)
妻は数日前に急に歩き易くなったと言い,それ以来,朝と夜にそれぞれ廊下10往復の屋内歩行練習を行っている。

気温が上がった昼頃に,屋外での歩行練習を実施。マンションの玄関の段差では,妻はこれまでは1段ごとに両足を揃える”老人歩き”をしていたが,脚の調子のよさにつられて,健常者と同様の左右交互に各段を登ってしまい,バランスを崩した(「階段の昇り降りは健足先行・病足追従」のページを参照)。まだ右膝の力が充分でないことを実感。

2021~2022年(コロナ感染予防が必須): 外出を控える

(1) 久しぶりにマンションの玄関に出る(2021-10-27)
2021年になると右脚の回復への変化が頻繁になり,それに合わせた歩き方の習得に追われる。さらにコロナ感染予防のため外出を控える。それでリハビリクリニックに行く時以外は,妻はほとんど外出しなくなった。10月27日に久しぶりにマンションの玄関に出てみた。

久しぶりにマンションの玄関に出る

(2) ビル新築工事で屋外歩行が困難(2022-12-21)
2022年には新型コロナワクチン接種後の妻は,風邪気味と下痢気味の体調不良に悩まされてきたが,その間も右脚の回復感と歩行機能は日々高まっている。それで妻には屋外での歩行練習をしてもらいたいが,自宅から100メートル以内の五条通沿いに何と3件ものビル新築工事が始まって巨大なクレーンが立ち並び,その周辺の路面が乱れて歩行が危険な状態になる。

近所に立ち並ぶクレーン
工事現場の前の歩道

さらに道路に駐車した工事用車両と工事現場との間のパイプが何本も歩道を横切っていて,杖を突きながら歩く者には大きな障害となっている。妻の屋外歩行練習には極めて不適切な環境であるだけでなく,私自身も注意して歩かないと倒れそうになる。車椅子や歩行器ではほとんど通行不可。工事中の臨時措置とはいえ,歩道の平面性は維持して欲しい。

工事用車両と工事現場との間のパイプ
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